読者から募集した防災に関する質問を、防災の専門家に教えていただきました。今回ご協力いただいたのは、富士市防災危機管理課のスガノさんです。(この記事は2025年8月時点の情報です)


Q1. 非常用持ち出し袋・常備品の中で、女性ならではの必要なものとは?
30代女性ほか数名の方から届いた質問です。教えてください。
普段使用している生理用品を多めに用意しておくと安心です。また、生理痛を緩和するための鎮痛剤や替えの下着も、ぜひ備えておくことをおすすめします。加えて、避難先での安全を確保するために防犯ブザーを持っておくと、より安心して過ごすことができます。

Q2. 被災地の声として聞いたことがある困り事・トイレ事情などは?
50代女性からの質問です。気になるところです。
そうですね。地震などの災害発生時には水道が止まり、水洗トイレが使用できなくなります。過去の災害では、そのような状況でもトイレが継続的に使用され、トイレが不衛生な状態になりました。不衛生な状態のトイレを使いたくないという思いから、トイレに行く回数を減らそうと、普段より食事や水分の摂取量を減らしてしまい、持病を悪化させて亡くなる「災害関連死」が後を絶ちません。災害時に備えて、各家庭で携帯トイレを備蓄しておくことをお願いします。1人1日5回トイレに行くといわれていますので、1週間分、家族の人数分の備蓄を心がけてください。

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Q3. 要介護や障害者手帳を持っている高齢者がいる家族の心構えといざ震災が起きた時の行動の仕方は?
50代女性からの質問です。どんな備えをすればいいでしょうか。
災害時に必要となる医薬品や介護用品、日常使っているものを多めに備蓄しておくことを心がけましょう。また、避難先でも安全・安心に過ごせるよう、家族やご本人の体調や希望をまとめた「緊急連絡カード」や、必要な介助内容を書いたメモも用意しておくと安心です。
いざ震災が起きたときは、本人の体調や状態に合わせて無理のない避難を心がけることが重要です。周囲の人や近隣住民に、介助や支援が必要なことを普段から伝えておくと、いざというときに助けを得やすくなります。住み慣れている自宅で生活するために、地震発生後も住み続けられるような準備をお願いいたします。

Q4. 家具固定のコツは?
50代男性からの質問です。大切ですね。
転倒防止グッズを活用して、固定をするにあたり、一つだけでなく「金具+突っ張り棒」など、2系統以上で固定すると揺れに強くなるため、より安心です。寝床や出入口をふさがないように家具の配置することや、重いものは下に収納することも、すぐにできる対策の一つとなります。

Q5. ペットの避難場所について知りたい
50代女性ほか数名の方から届いた質問です。教えてください。
はい。地震発生後に自宅を失った方や、自宅が災害危険区域にある方は、避難所で生活することになります。富士市では、ペットと一緒に避難する「ペット同行避難」が可能です。ただし、アレルギーをお持ちの方やペットが苦手な方もいらっしゃいますので、飼い主の方は配慮が必要です。各避難所のペット用避難場所については、「避難所運営マニュアル」に掲載されており、市ウェブサイトでもご確認いただけます。

6. まとめ
読者から募集した質問から、災害への備えについて、人それぞれの事情や心配ごとがあることがわかりました。「自分だったら、自分の家族だったらいざという時どうするか?」ということを想定して日頃から考えておくことが、いざという時に少しだけ心を落ち着けて行動できることにつながるかもしれません。
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